日本舞台監督協会 協会員みなさま
あけましておめでとうございます。と云いずらい年明けになってしまいましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか?
旧年中は、色々とお世話になりまして有難うございました。
とうとう政府による緊急事態宣言が発令されましたが、実際にコロナ感染者数が膨大に増え続けている状況は今後どのように変化していくでしょうか?舞台公演事業におきましては、1/10(日)に鎌倉芸術館(小ホール)で予定されておりましたバレエコンクール(147名参加)が、急遽、中止になりました。中止になった大きな要因としては、感染者拡大の危機感と、緊急事態宣言が決定的な引き金となりました。
劇場・公演に関する特別な規制はなかった事もあって、劇場側は開催に関しての拒否反応はないようでしたが、
何らかの事態が発生した際の全ての責任は主催者側と云う事で、主催者側としては、その様なリスク取る自信が持てる状況ではないとの判断です。コンクール中止が、2日前と云う突然の報告になりましたが、高齢の審査員・スタッフ関係者が係わっている事も考慮して、現状況においての中止の判断は、勇気ある賢明な判断・決定だと思いました。
現在は、昨年の夏の時期とは違い、実際に日本国内においては、3.719名のコロナによる死亡者数が発生し、
医療関係が崩壊寸前の現状況において、「舞台芸術の灯を絶やさない」という立派な精神を押し通す時期ではないような気も致します。
兎に角、このコロナ禍の悪夢から抜け出さない事には、舞台芸術活動の未来は霧の中で、今は自粛せざるおえない我慢の時期を受け入れる姿勢が求めれれているようにも思われます。
コロナ対策に対する日本政府への批判等は多々あるとは思いますが、未来に向けて、不特定多数の人々が集まる公演事業をどのようにしていくか?
劇場・ホールの施設内での感染対策を万全にしているから大丈夫・安全と云う確約は通用しない環境になってきていますので、大変に難しい問題です。
今回の政府による緊急事態宣言の発令と、将来のワクチン接種の効果が、希望の光と転じてくれることを祈るばかりですが、業界関係者の皆様におかれましても、改めてコロナウイルスへの危機感を重んじて、慎重に、油断せず、牛歩でお過ごしいただけます様に願っております。
一般社団法人 日本舞台監督協会理事 田中 英世(2021 1/8)